2024.06.05

東京大学とは?偏差値や就職実績、2次試験対策を紹介します!

東京大学とは?偏差値や就職実績、2次試験対策を紹介します!

東京大学に行きたいと考える入学希望の方も多いのではないでしょうか。しかし、どのような勉強方法や対策方法をすればいいのかわからないという受験生も多いと思います。そこで本ページでは、東京大学の入試方式や倍率などのデータをご紹介します。是非参考にしてみてください。

東京大学とは

東京大学は、旧帝大(東京大学・京都大学・東北大学・九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学)の1つであり、1886年、旧帝大としては1番目に設立されました。

旧帝大の偏差値を比較すると以下のようになっています。

大学名偏差値
東京大学67.5~72.5
京都大学62.5~72.5
東北大学55.0~67.5
九州大学55.0~65.0
北海道大学50.0~65.0
大阪大学57.5~70.0
名古屋大学50.0~67.5

偏差値で見ると旧帝大の中でも一番高くなっています。世界の大学を評価する指標になっている「世界大学ランキング2024」では、東京大学は第29位にランクインしており、日本の大学でトップです。卒業生についても優秀な人材を多く輩出しており、東京大学出身でノーベル賞を受賞した人は9人で京都大学を抑えてトップになっています。また、歴代の総理大臣になった人数も16人で、最も多い大学となっております。

東京大学の学部について

学部学科
人文
教育総合教育科学
教養教養学際科学統合自然科学
第1類(法学総合コース)第2類(法律プロフェッション・コース)第3類(政治コース)
経済経済経営金融
数学情報科学物理天文地球惑星物理地球惑星環境化学生物化学生物生物情報科学
社会基盤建築都市工機械工機械情報工航空宇宙工精密工電子情報工電気電子工物理工計数工マテリアル工応用化学化学システム工化学生命工システム創成
応用生命科学環境資源科学獣医学
医健康総合科学
薬学科薬

東京大学では、大学1・2年生は教養学部前期課程に所属することになります。

教養学部前期課程の内訳は以下の通りです。

科類
文科一類
文科二類
文科三類
理科一類
理科二類
理科三類

東京大学では前期過程における教養教育(リベラルアーツ教育)によって、専門的な勉学に移行する前に、幅広い知識を習得し、リーダーとして必要不可欠な人格を形成することを目標としています。 それだけではなく、自分の進むべき専門分野が何であるのかを見極める力を養うことができますので、幅広く教養を身につけながら、専門的なことを学びたい方にはおすすめです。その上で、3年次に進学する学部・学科を決定するために2年次で進学選択が行われます。各学部・学科には定員があるため、定員以上の応募があった場合は2年次までの成績が高い順で決定していく形になります。令和2年4月の実績では、文科の場合は一類の学生は法学部、二類の学生は経済学部、三類の学生は文学部へ進む割合が多く、理科の場合は一類の学生は工学部、二類の学生は農学部、三類の学生は医学部に進む割合が多いです。しかしながら各類から様々な学部を目指すことができますので、多くの選択肢を持ちながら学ぶことができる点は東京大学に進学するメリットと言えます。

東京大学の学生数

学部学生数男女比率
文学部751男性:74.2%女性:25.8%
教育学部214男性:61.0%女性:39.0%
教養学部521男性:68.0%女性:32.0%
法学部921男性:77.0%女性:23.0%
経済学部799男性:83.2%女性:16.8%
理学部667男性:89.6%女性:10.4%
工学部2129男性:88.3%女性:11.7%
農学部 獣医学課程以外

598
男性:81.0%女性:19.0%
農学部 獣医学課程男性:63.3%女性:36.7%
医学部 医学科463男性:81.2%女性:18.8%
医学部 健康総合科学科45男性:61.7%女性:38.3%
薬学部 薬学科(6年制)

192
男性:37.0%女性:63.0%
薬学部 薬科学科(4年制)男性:75.9%女性:24.1%
前期課程 教養学部 文科系

6621
男性:70.1%女性:29.9%
前期課程 教養学部 理科系男性:85.3%女性:14.7%

現在は大学院生も含めて、約29000人の学生が在籍しています。学部生だけですとおよそ14000人が在籍しています。大学全体の男性:女性の比率はおおよそ4:1になっています。工学部については男性が88.3%女性が11.7%になっており、男性の方が女性よりも7.5倍多いです。一方で薬学部薬学科に関しては、全体の63%が女性となっており、最も女性の割合が大きいです。また前期課程の教養学部を除くと、工学部が最も学生数が多く2000人を超える学生が在籍しています。

東京大学の所在地

本郷キャンパス弥生キャンパス駒場地区キャンパス
文学部 教育学部 法学部経済学部 理学部(数学、情報科学以外)工学部 医学部 薬学部
本郷三丁目駅(地下鉄丸の内線)より徒歩8分本郷三丁目駅(地下鉄大江戸線)より徒歩6分湯島駅又は根津駅(地下鉄千代田線)より徒歩8分東大前駅(地下鉄南北線)より徒歩1分春日駅(地下鉄三田線)より徒歩10分
農学部
本郷三丁目駅(地下鉄丸ノ内線)より徒歩12分本郷三丁目駅(地下鉄大江戸線)より徒歩10分湯島駅又は根津駅(地下鉄千代田線)より徒歩8分東大前駅(地下鉄南北線)より徒歩1分
教養学部理学部(数学、情報科学)
駒場東大前駅より徒歩0分 東口に正門、西口に坂下門

東京大学には6つのキャンパスがあります。基本的には学部生の間のメインキャンパスは「本郷キャンパス」「弥生キャンパス「駒場地区キャンパス」」の3つになります。

「本郷キャンパス」は文学部・教育学部・法学部・経済学部・理学部(数学、情報科学以外)・工学部・医学部・薬学部の学生が利用しています。主に大学3・4年次の学生が利用するキャンパスです。

「弥生キャンパス」は農学部の学生が利用します。

「駒場地区キャンパス」は教養学部・理学部(数学、情報科学)の学生が利用します。主に大学1・2年次の学生が利用するキャンパスです。

この他にも様々な研究所がある「柏地区キャンパス」、附属病院棟がある「白金台キャンパス」、運動場や体育館がある「中野キャンパス」などがあります。また、東京大学の全国にある実験場や研究施設などを含む総面積は約326平方キロメートルになり、国公立大学の中で2番目の大きさになります。この総面積は東京23区の半分以上の大きさです。

東京大学の就職・進学について

2023年度の主な就職先をまとめてみました。

主な就職先人数
東京大学146名
アクセンチュア57名
ソニーグループ57名
楽天グループ47名
日本IBM34名
野村総合研究所32名
マッキンゼー・アンド・カンパニー30名
中外製薬29名
東京大学医学部附属病院27名
NTTデータ26名
リクルート26名
PwCコンサルティング25名
EYストラテジー・アンド・コンサルティング24名
外務省24名
三井物産24名
日立製作所23名
三井住友銀行23名
三菱UFJ銀行23名

アクセンチュア、ソニーグループ、楽天グループなどの有名企業への就職が非常に多いです。それだけではなく、東京大学の職員として勤務する方も非常に多いです。将来的に、日本の名だたる企業に就職したいという志のある方は、ぜひ東京大学への進学を検討してみてはいかがでしょうか。さらに2023年のデータでは、東京大学出身者の国家公務員採用総合職試験の合格者数が367人になっており、トップの数字になっています。これは2位の京都大学の2倍の数です。国家公務員を目指している方は東京大学へ進学することが近道になるでしょう。また令和4年度卒業生のデータでは、卒業生のうち約51%の学生が大学院へ進学をしています。その中でも特に工学部は卒業生のうち、85%の学生が大学院進学をしています。

Students taking exam with stress in school classroom

偏差値と倍率

偏差値

偏差値は理科三類が72.5になっています。理科三類以外の学部も偏差値が67.5になっており、偏差値では旧帝大の中でも最も高い大学になっています。

科類偏差値
文科一類67.5
文科二類67.5
文科三類67.5
理科一類67.5
理科二類67.5
理科三類72.5

倍率

東京大学の2023年度前期試験の入試倍率をまとめました。

科類倍率
文科一類2.9
文科二類2.9
文科三類3.0
理科一類2.4
理科二類3.4
理科三類3.0

東京大学全体での倍率は、2.8倍となっています。東京大学では、2次試験の受験者が極端に多くなることを防ぐことを目的として、大学入学共通テストの点数で2次試験が約2.5倍〜約3.5倍の倍率になるよう第1段階選抜(足切り)を行っています。各学部の足切りが実施される目安の倍率は以下の通りです。

科類予定倍率
文科一類約3.0倍
文科二類約3.0倍
文科三類約3.0倍
理科一類約2.5倍
理科二類約3.5倍
理科三類約3.0倍

年度によっては、足切りが実施されていない科類もあります。2023年度については文科三類にて足切りが実施されませんでした。

東京大学の攻略法

入試方式

一般入選抜(前期・後期)の他に、各学部ごとに学校推薦型選抜が実施されています。

配点について

一般選抜の配点はこの通りです。

まず文科各類の配点は以下の通りです。

試験国語社会数学理科外国語情報
共通テスト200200200100200100
個別学力検査12012080120

次に理科各類の配点は以下の通りです。

試験国語社会数学理科外国語情報
共通テスト200100200200200100
個別学力検査80120120120

学力試験の成績は共通テストの成績を110点満点に換算し、2次試験との合計550点満点として算出します。また理科三類については個人面接が実施されています。

東京大学の英語は大問5の構成で、要約問題・文補充・英作文・リスニング・誤文訂正・和文英訳・長文読解と多種多様な出題があり、実践的でありながら総合的な力が問われています。また、2次試験でリスニングを課している数少ない大学の一つです。時間に対して圧倒的に問題量が多い傾向があるため、正確に量をこなすことができるのか、解答の精度を高めながらスピードを意識できるのかがポイントになります。

数学については、文科は大問4題、理科は大問6題が出題され、共通の問題が1~2題程度出題されています。ここ最近では、確率・微分積分・整数の分野が頻出になっています。各大問ごとに難易度は異なりますが、計算量が要求される問題や柔軟な発想が求められる問題など様々で、国公立の中でも最難関の問題が出題されています。

国語については、文科は大問4題、理科は大問3題が出題されています。第一問〜第三問までは文理共通の問題でそれぞれ現代文・古文・漢文になっており、第四問については文科のみ必須の現代文になっています。全て記述式の解答になっており、第一問では100字以上120字以内という字数制限のついた記述問題が出題されています。専門的で難解な言葉はあまり出題されない傾向ですので、現代文・古文・漢文共に必須の基本語彙をしっかり理解していることが重要です。その上で、文全体を制限時間内で正しく読み取り、解答をどのようにまとめるのかという記述力を磨くことが必要になります。

学校推薦型選抜については、書類審査を行う1次選考が実施され、2次選考では共通テストと面接が科されています。共通テストは概ね8割ほどがボーダーになっております。

法学部 経済学部 文学部 教育学部 教養学部

試験国語社会数学理科外国語情報合計
共通テスト2002002001002001001000

工学部 理学部 農学部 薬学部 医学部 教育学部 教養学部

試験国語社会数学理科外国語情報合計
共通テスト2001002002002001001000

教育学部と教養学部については、上記2つのどちらで受験しても問題がないです。また文学部は小論文・総合問題・プレゼン、法学部ではグループディスカッション・面接、教養学部では小論文・総合問題、教育学部・医学部・薬学部ではプレゼンが2次選考として実施されるので注意が必要です。出願要件については各学部ごとに異なります。例えば理学部の場合は、「優れた成績や研究成果等」、「科学オリンピック・高校生科学技術チャレンジ・日本学生科学賞等各種コンテスト入賞、ソフトウェア開発、科学雑誌への論文発表」などの実績があることが要件になっています。ぜひ一度確認してみてください。

まとめ

東京大学は、国公立大学の中でも最難関の大学です。大学1・2年生は教養学部前期課程に所属し、3年次に進学する学部・学科を決定するために2年次で進学選択を行うという形をとっています。専門的な勉学に移行する前に、幅広い知識を習得することが可能です。また実際の入試では科目配点については共通テストよりも2次試験の方が比重が高いです。東京大学の2次試験では、知識量を確認するような問題や難解な問題ではなく、知識をどのように活用・運用するのかを見定める試験が出題されます。その上で試験時間に比べて問題の量が多いので、全網羅的な学習を行い、問題を瞬時に処理する能力が必要です。問題意図を瞬時に正しく理解し、論理的に思考し短時間で解答を作成する力が身につけていくことポイントになります。

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